大窪小学校6年2組に、いつも一緒にいる3人組がいました。洋子さん、勇太さん、そして健太さんです。


学校の授業では、洋子さんは先生の目を見て、しっかりと話を聞ける、真面目で、大人しい女の子でした。


しかし、人前で話をするのが苦手で、「私の心臓は、小鳩の心臓やねん」と下を向いてつぶやくこともありました。


以前から、家族で食事によく出かけていた洋子さんは、受付にいる人型ロボットに興味を持っていました。


一方、彼女の右斜め前に座っている健太さんは、いつも落ち着きがなく、隣に座っている勇太さんとよくヒソヒソ話をするような、やんちゃな男の子でした。


休み時間の時、彼女は、人型ロボットのいるプログラミング教室に通っている勇太さんに授業のことを聞くと、彼は目を細めていろいろ話をしてくれました。


それがきっかけで、洋子さんはプログラミング授業の体験に行くことに決めました。




場面が変わって、プログラミング教室の出入口。




「あっ、いた、いた」


「こんにちは。はじめまして。あなたの名前を教えてください。」


「えっ。私は洋子です。」


「ヨロシクお願いします。」


私は人型ロボットに教室へ案内されて、座席に座ると、隣には同じクラスの勇太さんが。


「おっ、元気?」


「うっ。うん。」 


その時、先生が教室に入ってきました。


「はい、今から授業を始めますよ。」


先生の後ろには、2つの大画面がありました。一つは50型の液晶テレビ。もう一つは、プロジェクターで映し出された70インチのスクリーン。それぞれ、パソコンの画面と教材が写し出されました。


先生がプログラミングの授業が始まって5分ぐらい経過すると、


その時、先生が、「では、洋子さんに今まで先生がした説明の内容を前にでて、してもらいたいんだけど、 いいですか?」


「えっ、そんなの無理です。」


「次は、前に出て説明をしてもらうかもしれまん。心の準備をしておいてください」


「そんなこと勇太さんから聞いてなかった。最悪~。」私は顔を赤めながら、心の中でつぶやきました。


「それでは、勇太さん。前に出て、先生がした説明をもう一度、みんなにしてくれませんか?」


「はい。分かりました」


私はその光景を見て、驚きのあまり、勇太さんの説明をあまり覚えていませんでした。


こうして、45分間の授業が終わりました。


5分休憩の時に、いつの間にか、私は勇太さんに話しかけていました。


「勇太さん、すごいね!」


「そうかな? 2ヶ月ぐらい経つと、みんなの前で説明できるようになるよ」


「ほんと?」


勇太さんが大きな目をしながら、答えました。


「なれる! なれる!」


この後は、45分間の演習時間です。


一人、1台となるように、教室には6台のノートパソコンが用意されていました。


パソコンを立ち上げると、画面の右側に人型ロボットがいました。


私は、先ほどの授業内容を思いだしながら、教材を見て、プログラムを創り始めました。


プログラムは、日本語になっているので、とても簡単でした。


複数のプログラムを作って、画面上にいる人型ロボットに指示を出しました。


しかし、ピクリとも動きません。


「う~ん、わからない・・・・・・・」と、凹んだ時に、先生が私に声をかけてくれました。


「どこが分からないの?」


しかし、先生は、私に考えてほしいから、ヒントしか教えてくれません。


ヒントを思い出しながら、じっくりと考えました。


「これは、・・・・・・。だから、・・・・・・・・。」


すると、ひらめきました。


「あっ、これとこれを入れ替えたら、ええんちゃうん!」


マウスを使って、5行のプログラムと3行のプログラムを入れ替えて、実行してみると、画面の人型ロボットが正しく動きました。


「やった~!」


最後に、教室の隅っこに立っていた本物の人型ロボットにデータを送りました。


すると、画面と同じような動きをしました!


「わぁ~。やった~、やった~」


私はその場で何度もジャンプをしていました。


こうして、弾むような気持ちで、プログラミングの体験が終わりました。


翌日、学校の授業。


「だれか、この問題を解ける人はいませんか?」先生がみんなに質問をしました。


私は、ヒントを見つけてから、答えを考えました。


「あっ、分かった!」


私はすかさず、手を上げました。


「私、できます!」


「えっ、洋子さん!?」 先生は目を大きくしながら言いました。


私は初めて黒板の前に立って、みんなの前で説明をしました。


その間、健太さんは大きな目をして、私の顔をずっと見ていました。


その隣に座っている勇太さんは、私を温かい目で見てくれていました。


「私の心臓は、小鳩の心臓じゃない」と、心の中で思いながら、説明をしました。


私がこんなに高揚した気持ちになったのは、今日が始めてでした。

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